MacBookPro Mac修理レポート

原因はバッテリー膨張!トラックパッドが効かないMacBookProを修理

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はじめに

今回のご相談、元々は『MacBookProのトラックパッドを交換してほしい』というものが当初のご依頼内容でした。具体的にはクリックがしっかり出来ないという事と、マウスポインタが挙動不審になり突然変な方向に移動したりするという症状でした。
Macに詳しい方や前例があったという方ならともかく、普通に考えればまさかこれらの症状の原因がバッテリーにあるとは思いませんよね。ご依頼くださったお客様も同様で、その可能性をご説明した際に『なんでバッテリーなの?』とやや疑わしい感じの顔をしていらっしゃいました。

初期診断開始

バッテリーの膨張によりトラックパッドが押せなくなるというのは、我々のようなプロから見ると決して珍しい不具合ではありません。経験上トラックパッドをクリックしてみればその感覚で十中八九わかります。でもそれ以前にもっと膨張がひどい場合はトップケースが押し出されるような形になり、下手するとトラックパッドやキーボード部分、または筐体自体が変形してしまうこともあるんです。こうなると持ち主ご自身でも異変に気づくはずです。

今回の場合はそのような外見に異常が見られなかったことから発見に至らなかったのだと思います。バッテリーもまだ充電できる状態でした。

早速本体ボトムケースを取り外したところ、やはり膨らんでいました。パンパンですw
これが内側からトラックパッドを圧迫してクリックができないようになっていたんですね。

バッテリー交換作業

MacBookProに代表されるようなラップトップ(ノート)タイプのバッテリー交換は以前は割と容易に出来ていました。専用のネジが必要だったもののそれさえ外せれば着脱はそこまで難しくはなく、誰にでもとは言いませんがある程度の知識をもってらっしゃる方なら交換可能でした。ところがある時から(MacBookProならRetinaモデルになった2012以降、MacBookだと2015年以降でしょうか)バッテリーが強力なテープで貼り付けられ、とてもじゃないですが素手では外せず、熱で温めた上に専用工具を使って慎重に剥がさないと外せなくなりました。さらに機種によってはロジックボードなどの基盤を外してからじゃないと交換が出来ないものも出てきまして、これはもう『おいおいそんなに難しくしなくても良いじゃないか!』と文句が言いたくなるレベルですw


慎重に作業を行なった結果、上記写真の通り無事にバッテリーの取り外しに成功しました。
ご覧いただくとわかりますが黒いテープの痕がわかると思います。こいつが曲者なんですよね。

取り外したバッテリーがこちらになります。

残っていたテープ痕も全て取り除き、綺麗な状態にしてから今度は用意していた新しいバッテリーを取り付けます。こいつも同じようにテープで固定するんですが、なんせあの接着力ですから二度貼りはしたくありません。ネジ穴の場所はもちろんのこと仮付した状態でちゃんとトラックパッドが動作するか?ボトムケースがちゃんと閉まるかなど入念にテストを行なった上で最終的に接着し組み上げます。
おっと!その前に交換したバッテリーがちゃんと認識されて充放電が問題なくできることを確認するのが先でしたねw

このような過程を経てようやく交換作業が終了となります。上述しましたが、昔のタイプのバッテリーならばともかく最近のモデルについては自力での交換はかなり難易度が高いと思われますので、もしバッテリー交換が必要になった際はぜひ弊社のようなプロにお任せください

ちなみに今回はトラックパッドの動作がおかしいというところからバッテリーの膨張に気づいたわけですが、通常の使用でもバッテリーは仕様頻度や年数によって少しずつ劣化(枯渇)していくものです。

誰にでも確認できる方法としてメニューバー右にあるバッテリーアイコンをクリックしますと『正常』『修理サービス推奨』(Catalina)や、『標準』『間も無く交換』『今すぐ交換』(Mojave、HighSierraなど)というようにバッテリーの状態を知る事ができますので、最近バッテリーの減りが早い気がする。。。など感じる事があれば一度確認してみることをお勧めします。
その上でもし交換サインが出ていましたら是非弊社までご相談ください。

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