MacPro Mac修理レポート

【起動音がループする!】MacPro 2010のグラフィックボード修理

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MacPro(Mid2010)モデルの修理レポートです

東京都港区のお客様からMac修理のご依頼です。
新宿ラボへ配送にてお預かりさせていただきました。
今回は医科大学様からのご依頼になります。院内で使っているMacPro(Mid2010)をいつものように起動させようと思ったら『ジャーン』といういつもの起動音が繰り返し鳴り続けるだけで一向に起動してくれない、電源を入れると画面が真っ暗なまま起動音がループしてしまうという症状でご依頼いただきました。

初期診断

ご相談いただいた数日後に弊社にMacが到着、早速検証開始です。
ちなみに今回は医科大学様からのご依頼だったのですが、普段より沢山の患者さんのデータを取り扱っている事からこの本体にも漏れなく個人情報が記録されている、そのため個人情報保護の為にも内蔵のハードディスクは取り外して送っても良いか?と事前に相談を受けておりました。

不具合の原因を究明するためには極力お客様が使っている環境そのままでお送りいただきたい所はありますが、修理サポートという仕事の性格上お客様の顧客データの保護は遵守しなければならない部分ではありますので、今回は内蔵のHDDを取り外した状態で送っていただく事になりました。(以下、弊社プライバシーポリシーのページ)

プライバシーポリシー

早速本体の状態を診てみます。事前にHDDの件をやりとりしていた事もあり、今回は以前この本体で使っていたという別のHDDを取り付けた状態で送ってくださいました。
電源ボタンを押すといつもの『ジャーン』という起動音が鳴ったと思ったら、普段ならそこからリンゴマークが表示されるはずが再び『ジャーン』という起動音が鳴りました。そのあとは一定間隔で起動音がループしてしまい起動に至らず。これがご申告の症状ですね。

 

原因はグラフィックボード

今回のような症状の場合、メモリやCPU、ロジックボードなどいくつか原因となる箇所が考えられるのですが、実はこのMacProの(Mid2010)という機種では搭載しているグラフィックボードの不具合としてこのような症状が発症すると言われており、弊社でもこれまで何度か同様の修理を行った事がありました。
そのため、早速正常なボードを取り付けたところ今度は『ジャーン』という起動音のあとにリンゴマークが表示され、デスクトップ画面まで到達。正常に起動出来るようになりました。

 

まとめ

Macが正常に起動できるようになったため改めて全体の検証を行います。仮に起動できるようになったからと言ってもそれがたまたまである可能性もありますから、起動後の診断は慎重かつ丁寧にやらなければなりません。特に今回のケースでは起動すら出来なかった状態でお送りいただいているため、事前にお客様よりご申告いただいていない限りその他のパーツがどういう状態にあるのかは立ち上げてみないとわかりません。
実際に起動してみたらHDDにエラーが起きていたとか、光学ドライブでCDやDVDを焼こうとしたら失敗したとか、これはあくまで一例ですがこのような事が往々にしてあるからです。

幸いながら今回はグラフィックボード以外に特に気になる不具合は見つかりませんでしたので、同箇所の交換のみでお戻ししました。ただし2010年のMacProですから既に10年以上前のモデルである事から、お客様へはお戻し後定期的にバックアップを取りつつお使いいただくようお伝えしました。

ご存知の通りこの世代のMacProは既にメーカーがサポートを打ち切ってしまっており、HDDなどの汎用品パーツ以外は少しずつ入手が困難になってきていますが、弊社では可能な限り修理を行っていきますのでもし万が一お持ちのMacProにトラブルが起きた場合は是非アーストにご相談ください。

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