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Apple IRP とは?Apple IRPだからできるMac修理、他店との違いを徹底解説

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2021年より、日本においても 【Apple IRP】 という新たなMac修理サービスの新業態が開始されました。

Macの修理業者はさまざまございますが、これまでは主に3つの業態に分類されました。

◾️Apple修理サービス
┗ AppleStoreへの持ち込みや配送によるAppleの公式な修理サービス

◾️正規サービスプロバイダ(AASP)
┗ Appleから正式な認定を受けたApple以外の業者による修理サービス

◾️一般的なMac修理業者
┗ Appleの認定を受けていないMacの修理を扱っているパソコン修理業者による修理サービス

この記事では、新たに4つ目となるApple IRPという新業態の解説と共に、これまでの業態と比較したその違いをご紹介していきます。

Apple IRPとは?


Apple IRPとは、Appleと正式に契約を交わして承認された「独立系修理プロバイダ」のことを指します。
Apple IRP は、Macを購入してから1年間の限定保証、AppleCareの延長保証期間を終えた保証対象外修理に対し、Appleから正規の純正修理パーツを手配することが可能です。
正規サービスプロバイダとの違いはさまざまございますが、この保証対象外修理に限定されるか否かが大きな違いとなります。

独立系修理プロバイダプログラム

Apple IRPの特徴

Apple純正の修理パーツが手配可能

Apple IRPは、Appleから正規の純正修理パーツを手配することが可能です。
安定した修理パーツの入手が可能であり、品質共にクオリティの高いMac修理サービスをお客様に提供することができます。

Appleの診断プログラムが使用可能

Apple IRPは、Apple修理サービスや正規サービスプロバイダも使用している、Appleの診断プログラムの使用を許可されています。
このため、修理前後においてセキュアで正確なMacの診断を行うことが可能です。

Appleの修理学習トレーニングが使用可能

Apple IRPは、Apple修理サービスや正規サービスプロバイダも使用している、修理学習トレーニングの使用を許可されています。
Macの修理において必要不可欠な分解方法や必要な工具などを学習することができるため、正しい修理方法でMacを修理することが可能です。

独自のMac修理サービスが可能

Apple IRPは、正規サービスプロバイダとは異なり、Macの修理サービスにおいて、何らAppleからの制約を受けずに独自の修理サービスを展開することができます。
弊社アーストでは、データを最優先に保護したまま修理をしたり、基板修復技術によって故障したロジックボードそのものを修理するといった独自の修理サービスを展開しています。

Apple IRPだからできるMac修理


Apple IRPだからできるMac修理について、実際にApple IRP 承認店であるアーストのMac修理サービスを例にご紹介します。

1)Mac修理の対象機種

◾️新旧幅広いMacの機種が修理対象

アーストでは、68K時代のビンテージMac、PowerMacG3、G4、G5をはじめ、Intel搭載Macから最新のAppleシリコンチップを搭載した現行機種まで修理対象としています。
Apple IRPは、幅広い世代のMacを対象として、その修理経験や実績、技術を活かした独自のMac修理サービスが可能です。

2)Mac修理における診断技術

◾️セキュアで正確な修理前後の診断が可能

アーストでは、Macの修理前後の診断において、Macのログインパスワードは必要ありません。
※一部の症状や修理方法を除きます
Apple IRPで使用可能なAppleの診断プログラムによって、Macの修理前後の診断ではセキュアで正確な診断が可能です。
製品をお預かりする前に、まだMacの電源が入り、操作が可能な場合には、テストユーザ作成のご協力をお願いしています。

3)ロジックボードの修理

◾️独自の基板修復技術で安価にロジックボードを修理
◾️正確なロジックボードのパーツ交換修理も可能

アーストでは、独自の基板修復技術により、故障したロジックボードそのものを修理することが可能です。

Macロジックボード修理/基板修復

多くはこの基板修復技術によりロジックボードの修理を終えますが、基板修復技術にも限界はあります。
Apple IRPであるアーストなら、仮にロジックボードのパーツ交換修理が必要となる場合でも、Appleより正規パーツのロジックボードを手配して正確な修理が可能です。
一般的なMac修理業者では、未修理返却となるか、中古市場から該当パーツを手配することになりますが、これには注意が必要です。
昨今のMacの構造は、パーツ同士が暗号化によりペアリングしている構造を取っているため、ただロジックボードを交換するだけではTouch IDの指紋認証機能が使用できなくなります。
Apple IRPなら、Appleの診断プログラムを使用できるため、ロジックボードのパーツ交換修理においてこのような問題は発生しません。

4)液晶ディスプレイの修理

◾️修理方法とパーツ品質が選択可能
◾️修理中は液晶ディスプレイのレンタルが可能

アーストでは、液晶ディスプレイの修理において、修理方法やパーツ品質をご選択いただけます。
Apple IRPであるアーストでは、最も安価な液晶パネル面のみの修理方法から、Appleから手配した新品かつ純正の液晶ディスプレイを使用した修理も可能です。
液晶ディスプレイのレンタルにも対応しているため、修理中にMacが使用できなくなるというお客様のご負担を最大限に軽減できます。

MacBook液晶修理/レンタル&リペア

昨今のMacの液晶ディスプレイは、ロジックボードと同様、ただ液晶ディスプレイを交換するだけでは一部の機能に制限が発生します。
液晶ディスプレイの場合、下記の機能に制限が発生します。

・液晶ディスプレイ開閉時のMacの動作
・一部の機種の液晶上部の表示異常

Apple IRPなら、Appleの診断プログラムを使用できるため、これらの機能制限は発生しません。

5)データ保持、データ復旧

◾️お客様のデータを保持したままMac修理が可能
◾️故障したMacからのデータ復旧に対応

アーストでは、お客様のデータを最優先に考え、データを保持したままMacの修理やデータ復旧を行なっています。
ロジックボードの修理では、基板修復を最優先として作業をするため、基板修復技術で回復すれば、データもすべて保持されたまま修理可能です。
液晶ディスプレイの修理では、お客様のデータを完全に保持されます。
Apple IRPであるアーストでは、2016年〜2020年までのT1、T2セキュリティチップを搭載したIntel搭載モデルのMacに対し、専用ツールを使用したデータ復旧にも対応しています。
例え電源が入らないT2セキュリティチップ搭載Macであっても、Apple IRPであるアーストであればデータを復旧できる可能性があります。

データ救出

他店との違い


前項、Apple IRPだからできるMac修理の1)〜5)の項目を評価し、Apple IRPと他店とを比較しました。
その違いをご覧ください。

評価基準
◎ 優れている
○ 対応している
△ 対応しているが制限や問題がある
✖️ 対応していない

Apple修理サービスとの比較

Apple IRP
◎ Mac修理の対象機種
◎ Mac修理における診断技術
◎ ロジックボードの修理
◎ 液晶ディスプレイの修理
○ データ保持、データ復旧
Apple修理サービス
△ Mac修理の対象機種
◎ Mac修理における診断技術
○ ロジックボードの修理
○ 液晶ディスプレイの修理
✖️ データ保持、データ復旧

※正規サービスプロバイダの評価もこちらと同様になります

◾️評価の理由
・Apple修理サービスは、製造販売から5年が経過したMacの修理サービスは順次終了してしまう
・自社製品の故障箇所を正確に診断可能なAppleの診断プログラムを使用している
・ロジックボードの修理では、必ずロジックボードのパーツ交換修理になる
・液晶ディスプレイの修理では、Appleロゴが入った天板外装と共に液晶上部ごとのパーツ交換修理になる
・データ消去を前提とした修理受付であり、Appleによるデータの保護やデータ復旧は行なっていない

Apple修理サービスは、基板修復や液晶パネルの交換修理、液晶ディスプレイのレンタルは行なっていません。
しかし、もちろん正規の純正修理パーツや診断プログラムを使用した修理が可能であり、修理におけるデータや個人情報の取り扱いにも全く心配はないと考えます。
一般的なMac修理業者と比較しても安心して任せられる優れたMac修理サービスです。

一般的なMac修理業者との比較

Apple IRP
◎ Mac修理の対象機種
◎ Mac修理における診断技術
◎ ロジックボードの修理
◎ 液晶ディスプレイの修理
○ データ保持、データ復旧
一般的なMac修理業者
△ Mac修理の対象機種
△ Mac修理における診断技術
△ ロジックボードの修理
△ 液晶ディスプレイの修理
△ データ保持、データ復旧

◾️評価の理由
・一般的なMac修理業者の中には、歴史の浅い業者も存在するため、修理対象機種が限定される
・診断で使用するパーツ不足、Appleの診断プログラムを使用できないため、誤診が発生する可能性が高い
・ロジックボードの修理では、正確なロジックボードのパーツ交換修理は不可能
・液晶ディスプレイの修理では、正確な液晶ディスプレイのパーツ交換修理は不可能
・修理前後の診断において、Macのログインパスワードの開示が必要
・Apple IRPではないため、特に2016年から現行モデルまでのデータ復旧にはほぼ対応できない

一般的なMac修理業者の修理対象機種や修理技術は、業者によって差があり一貫したものではありません。
弊社へご依頼いただくセカンドオピニオン案件の多くは、他店による誤診が確認されています。
ロジックボードや液晶ディスプレイの修理では、一般的なMac修理業者では正規パーツの手配が大変困難であり、品質に疑念のある中古品による対応が中心となります。
又、Appleの診断プログラムを使用できないため、暗号化によるパーツ同士のペアリング問題から完全な修理は不可能です。
このため、一般的なMac修理業者にとっては基板修復や液晶パネル交換が頼みの綱となりますが、これらの確かな修理技術を持ち信頼できる一般的なMac修理業者はごくわずかに限定されます。
一般的なMac修理業者の中には、法人登録をしておらずインボイス制度に準拠していない個人業者も存在し、データや個人情報の取り扱いに注意が必要です。

まとめ

Mac修理の新業態であるApple IRPについて詳しくご紹介しました。
AppleIRPだからできるMac修理や他店との違いをご認識いただけたかと思います。

Apple IRPは、正規サービスプロバイダと一般的なMac修理業者のメリットを結合させたMac修理が可能です。
これはApple IRP承認店の修理技術と努力次第により、まさにMacユーザーが求めていたMac修理サービスが現実的なものになると言っても過言ではありません。

Macの修理は、Apple IRP承認店であるアーストへお気軽にご相談ください。

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