iMac Mac修理レポート

iMac Early2008 の電源・液晶パネル・グラフィックボード修理

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iMac(20-inch, Early2008)モデルの修理レポートです

最初にご相談いただいた時の症状は『電源が入らなくなった』というものだったのですが、詳しいお話をお伺いすると一ヶ月前から画面の真ん中に緑のラインが出ていたとの事。さらに文字入力などの基本動作にも難があったという事で複合的に不具合が発生している可能性がありそうと予測しました。

初期診断開始

本体が到着し早速診断開始です。ご申告の通りまずは電源が入りません。各種リセットなどを試すもまさにうんともすんともの状態。そのため内蔵の電源ユニットを交換してみたところ起動できるようになりました。この時点でまずは電源ユニット不良は確定です。

通電出来るようになったのでそのまま本体を起動させたところ今度は液晶パネルの中央部に緑色のラインが入っているのを確認。これも事前にご申告あった症状です。
iMacの画面乱れはグラフィックボード不良による事が多いのですが今回のような液晶パネル側にノイズの原因がある事もあります。
前者の場合はグラフィックボードの修理か交換が必要になるのですが、液晶のノイズについては液晶パネルごとの交換を行わねばなりません

この真ん中に出ている十字の線が液晶パネル不良によるノイズです。背景は個人情報のためにぼかしています。画面乱れではありません。

なおこの十字のノイズは液晶パネルに出ているだけなので、極論このノイズが気にならないという人であればそのまま使えない事は無いわけです。ところがです。その後の検証中に激しい画面乱れが発生。


うーん、これは液晶パネルのノイズではありません。グラフィックボード(GPU)不良に起因するノイズです。
ちなみに上の写真をよくみていただくとGPUのノイズが出ている上に液晶パネルの緑の線が出ているのがわかると思います。レアケースですが非常に分かりやすいですよね。

なんと電源ユニット、液晶パネル、グラフィックボードに問題が。

確かに2008年の本体という事で経年による劣化が起きていたのは否めませんが、しかしよりによってこの三箇所の不具合が一気に襲いかかってくるとは・・・・。

まとめ

電源ユニットだけの問題ならばそれだけを変えてあげれば良いですしその他の箇所も同様です。しかし今回に関しては電源だけでなく、液晶パネルにグラフィックボードまでもが故障してしまっていましたので、完全復旧にはこれらすべてを交換する必要が出てきます。
そこで問題になってくるのがこの本体が2008年製であるという事でして。
上記三箇所のパーツ手配から交換作業を入れると、正直言えばこの本体を市場から探してきた方が安く済んでしまうんですよね。

お客様によってはここまで不具合が重なった場合は新しいMacへの買い替えを選択される事も多いのですが、今回に関してはこの本体にOS10.5.8でしか動かないアプリケーションが入っているためにどうしてもこの本体を直したいというたってのご希望がありました。そのため取引先から全く同じ世代の中古本体を取り寄せ、故障しているパーツを移植する事で無事に今までの環境を取り戻す事が出来ました。

ちなみに今回のようなケースではMacの中古完動品を手配し、そこに旧本体からHDDやメモリなどを移植する方が早いという考え方もあるのですが、それをやってしまうとロジックボードが別のものになるためにアプリケーションによっては起動出来なくなる恐れがあるので、今回は極力お客様環境を残す形での修理となりました。
アプリケーションも最近のサブスクタイプであれば問題ないのでしょうが、昔のようなパッケージ型については認証できる台数が決まっていたりしますので、ご提案する弊社としても事前のお客様へのリサーチが非常に重要になってきます。
本体が直ったけど使いたかったアプリが使えなくなった・・というのでは本末転倒ですしね。

という事で今回はiMacの修理についてご案内しました。弊社はメーカーがサポートしなくなったレガシーMacのサポートも可能な限り修理していきますので、お持ちのMacに問題が起きた際は是非弊社までご相談ください

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