2013年モデルMacBookPro Retina 13inchの修理レポートです。
東京都杉並区にお住まいのお客様から『使用していたら突然画面が真っ暗になり、その後は起動させてもAppleマークの途中で電源が落ちてしまう』という症状についてのご相談をいただきました。
その他のご申告として元々バッテリーが電源を繋いでも満充電にならず98%ぐらいまでしかいかないという症状があったようですが、とにかくデータのバックアップが取れていないので、まずは保護を頼みたいという事で本体を預からせていただきました。
外付HDDを使った起動でも症状変わらず
早速ですが起動途中に電源が落ちてしまうという症状が、ハードウエアからきているのかそれともソフトウエア起因なのか、この辺りの線引きをするべく外付けのHDDに入ったシステムを使って起動を試してみました。すると外付け起動でも同じように電源が落ちてしまうことを確認。まだこの時点では内蔵ストレージの不良が足を引っ張っている可能性も否定は出来ませんでしたが、見た感じ起動システムからきているものでは無いのではないかという感じがしていました。
バッテリーに膨張を確認
診断を開始したのが夕方遅くだったため、一旦作業を中断。充電したまま翌日まで様子を見る事にしました。
明けて翌日改めて本体を起動させたところ、充電が出来たからかログイン画面が表示され、そのままログインすることができました。
HDDの空き容量は250GB中50GBほど。やや逼迫気味ですね。システムプロフィールを確認したところ、バッテリーの項目にて『修理サービス推奨』と表示されていました。また1日充電をしていたたはずですが、ここで突然電源落ち発生。
ここまでの挙動と診断でバッテリーがかなり怪しい感じがしてきたので、本体底蓋を明けてバッテリーの状態を見てみる事にしました。すると目視でもわかるぐらいバッテリーが膨れ上がっていました。
社外品の電源を使用
バッテリーの膨張に加え、システムプロフィールでの修理サービス推奨サイン表示という事で、今回の不具合の原因はバッテリーにありと思われたのですが、更なる診断の結果、お客様が使用していたACアダプターが純正品ではない社外品であることが判明。見た目は純正品とほぼ同じ形状としているので気づくのが遅れましたが、よくみるとAppleマークがついておらず。さらにこのMacは『MacBookPro Retina,13-inch,Early2013』というモデルで本来60WのACアダプタでなくてはいけないところが、お客様のアダプタは45WでMacBookAir用のものであることがわかりました。
見積もり連絡
お客様に診断の結果をお知らせしたところ『全然気づかなかった』と驚かれていましたが、結局正しいワット数のACアダプタの手配とついでに膨張しているバッテリーも交換する事になりました。早速手配そして交換作業を行います。
慎重にバッテリーを剥がしていきます
いくつかのブロックに分かれていますが、すべて繋がっています
全て剥がし終わりました。強力な両面テープで固定されていたのがわかりますね
新しいバッテリーを取り付けるために、テープの痕を全て綺麗に剥がします
綺麗に取れました。次は用意した交換用バッテリーを取り付けます
取り付け完了
まとめ
バッテリーの交換が無事に終わり新たに用意した正しいワット数の電源を使い充電した結果、当初ご申告の起動時の電源落ちがなくなりました。またバッテリーへの充電もスムーズに行え、且つバッテリーでの駆動も問題なしだったのでお客様に完了のご連絡をいたしました。
ワット数が足りない電源でもそのまま充電できてしまうケースもあるため、お客様のように気づかずに使っているという事もあるかもしれません。しかしながら長期間の使用では今回のようにバッテリーに不具合が出たり突然電源が落ちたりする恐れもありますし、なにより本体にダメージを与える可能性もありますのでACアダプタは購入時に付属のものを使うようにしてください。また故障の際や外出用に予備を購入する際は必ず本体にあった電源をお買い求めください。
という事で今回のブログは以上となります。バッテリーの不具合や購入に関してわからないことがありましたら弊社まで遠慮なくご連絡ください。
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