G4・G5・Vintage Mac修理レポート

ファンが暴走して起動しないPowerMacG5 Late2005を修理!

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PowerMacG5 (Late2005)モデルの修理レポートです

今回ご紹介するのは兵庫県のお客様からMac修理のご依頼です。

Power Mac G5 (Late 2005) という事でG5シリーズの最後の世代となります。
主な症状は起動させると何もしていないのにフリーズしたり、起動後すぐにファンが暴走するというものです。


G5のファン暴走の原因は多岐にわたる

早速初期診断開始です。PowerMacG5は色々と不具合の多い機種ではありますが、厄介なのは例えばファン暴走一つとってもその原因が一つではないので特定に時間がかかります。弊社でもいくつかの可能性を一つずつ丁寧に当たっていく形となります。

メモリ、CPUを交換するが

電源を入れたところ、ほどなくフリーズしたままファンが激しく暴走する症状が発症。まずは簡単に試せる所からメモリの交換を試します。
メモリは4枚挿しの状態でしたのでまずは2枚のみの状態にして起動。するとこれまで立ち上げ直後に起きていたファン暴走が止まりました。
これはもしやのメモリ不良なのか?と思ったのですが、10分ほど経過したら突如ファン暴走再開。

一瞬直ってくれたのかと思いましたがそう簡単にはいかないようです。
メモリ不良で無いとすると次に疑わしいのはCPU!という事で早速交換を試してみます。ちなみに先ほどG5のファン暴走の原因は多岐にわたると書きましたが、そんな中でもCPU不良であるケースが多いのでこの時点では『たぶんCPUだろうな』と思っていました。

原因特定

しかし期待ははずれCPU交換でもファン暴走は治らず。ついでにグラフィックボードの交換を試すも効果なし。
こうなってくると残すはメイン基板であるロジックボードが怪しい・・・という事になります。

メモリ→グラフィックボード→CPU→ロジックボード、という感じで段々と交換の難易度が上がっていきます。PMG5の構造上ロジックボードと電源ユニットの交換はほぼ全てのパーツを取り外すイメージでしょうか。ちょっとした大作業ですね。
さてそんな工程を経て、ロジックボードの交換を試してみました。すると交換後の起動から動作が急激に安定。ファンの暴走やフリーズが起きないのは勿論のこと、通常の起動時間も短くなった印象で動作もサクサクいくようになり、見た目でもあからさまに調子が良くなったのがわかりました。

検査結果をご報告

上記結果を受けて今回はロジックボード交換のお見積もりを作ってお客様にご報告いたしました。残念ながらPowerMacG5のロジックボードは新品のパーツが入手困難になっているため中古パーツになりますが、こちらへの交換をご提案したところ快諾いただきました。


こちらの画像は取り出したロジックボードと交換用のロジックボードです。

まとめ

前回PowerMacG4のロジックボード交換の記事でも触れましたが、PowerMacシリーズは既にビンテージ品扱いになっており、ご用意する交換用パーツはHDDなどの汎用品以外は中古の動作品という事になります。また市場に出物が少なくなってきている上に、なおかつコンディションの良い品がかなり少なくなってきている為、市場価格が高騰してきている傾向にはあります。それでもお客様にとってはソフトや周辺機器との兼ね合いでどうしてもこの環境を死守しなければならないという方も多くいらっしゃるようですので、弊社では可能な限り修理を続けてまいります。

PowerMacやPowerBookを代表するようなメーカーサポートが切れてしまったビンテージMacをお使いの方、お困りの際は修理経験豊富なアーストへ是非お任せください。

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