MacBookPro 13-inch,M1,2020 Appleシリコンモデルの修理レポートです。
〜 冷却ファンが暴走して電源が入らない 〜
大阪府高槻市のお客様からMac修理のご依頼です。
大泉学園ラボへ配送にてお預かりさせていただきました。
Macを使用後に画面を閉じた状態で数時間放置していたそうですが、その後気が付いたら冷却ファンが最大風量で回転しており、液晶の表示もなく真っ暗の状態になっていたそうです。そのまま状態は変化せず、一度AppleStoreで診てもらったそうですが、ロジックボードの交換修理を提案され、データが消失することなく回復することを希望したため、弊社へMacの修理をご依頼いただきました。
通電はしている様子。しかし。。。
初期診断の開始です。ご申告通り、液晶を開く、電源アダプタを繋ぐという動作で冷却ファンがフル回転して起動できません。電源ボタンを長押しすれば冷却ファンの暴走は止まりますが、電源を入れる信号と共に冷却ファンがフル回転して起動できません。分解してロジックボードの状態を確認しましたが、特に液体をこぼしたような痕は無し。コンデンサの破裂などもありません。しかし、これは昨今のMacBookProの構造上、ロジックボードに何か問題が隠れているはずです。お客様に診断結果と御見積をご連絡し、ご承諾いただきましたので、ロジックボードの修理を実施しました。
基板上の故障箇所を特定、基板修理を実施
基板上のどこが悪いのか、犯人探しをしていきます。自然故障の場合は顕微鏡などの目視では不具合箇所の特定が困難なため、テスターや安定化電源を使用して検査していきます。テスターにより基板上の怪しい回路を発見、さらに犯人を特定しました。結果、1つのコンデンサと1つの抵抗の故障による不具合でした。
抵抗の故障 → 過電圧の発生 → コンデンサの故障
おそらく自然故障により故障までに上記のフローを辿ったことが考えられます。
データを無くさずに修理完了
はんだ作業により問題箇所の修理を実施、無事ファンの暴走も治まり、症状が回復して正常に画面表示、起動できるようになりました。ハードウェアの自己診断テストもクリア。もちろんデータの消失はありません。トラブル前の状態に無事回復しました。これにて修理完了です。
まとめ
ロジックボードの故障が原因となるトラブルは、全く電源が入らないという症状だけではございません。今回のようにファンが暴走してしまったり、フラッシュストレージが認識されず、電源を入れてもフォルダに?マークが表示されて起動できないなど、さまざまな症状が発生します。アーストでは基板修理の数多くの実績があり、さまざまな経験がございます。このような症状の修理でももちろん修理が可能です。他社では修理できなかったMacの修理でも、豊富な経験と実績のあるアーストへ是非お任せください。
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