iMac (Retina 4K, 21.5-inch, 2017) の修理レポートです
東京都杉並区にお住まいのお客様より『モニターに5cm程の縦線が入って入ってしまっているため交換してもらいたい、また同時に起動が非常に遅くなっているため、ついでにHDDをSSDに交換して欲しい』というご依頼をうけましたので、今回はそちらをレポートさせていただきます。
初期診断
早速診断開始です。本体を起動させると左側に縦線が表示されました。面白いものでこの縦線、壁紙の色によっては(例えば白)細い線が入っているだけのように見えるのですが、電源投入時の黒背景ではカラフルな色が入ってしまっている事がわかると思います。
白背景だとこんな感じですが
実際はこんな感じでカラフルなノイズが出ています。
この状態であれば十中八九で液晶不良確定ですが、念の為外部出力も試してみました。
すると外部液晶にはこのノイズは全く表示されず。グラフィックボード不良ではなく、間違いなく液晶パネルの故障です。
ちなみに今回は事前のご申告として液晶ノイズの他に、起動が異常に遅いというものがありました。これについては最初の起動の時点からかなり時間がかかる印象でご申告いただいた異常に遅いというのも納得でした。
この世代のiMacはFusionDriveのモデルとは別にSATAのHDDのみを搭載しているモデルもあるのですが、まさにこの本体はSATA HDDタイプでした。発売年からは5年以上経過しているので、この動きの遅さはおそらく経年劣化によるものだと思われます。
いくつかの検査ツールを使ったところHDDのSMARTチェックに注意のサインが検出されました。確かに動きは遅いですが普通に起動はしていただけに、そのまま使い続けていた可能性もあります。そう考えると逆にこのタイミングで交換できるのは良かったのではないかと思います。
液晶パネル交換でお見積もりお伝え
この世代のiMacの液晶は、このブログを書いている時点ではまだメーカーから新品の手配が可能です。そのためお客様へは新品液晶への交換と程度の良い中古液晶への交換の2パターンをご提案した結果、今回はSSDへのストレージ交換もあるという事で液晶は中古のものへの交換となりました。
液晶パネル交換
取引先からなるべく程度の良い中古液晶を手配したところ、綺麗なものが見つかりました。
続いてストレージ交換も行いました。1TBのSSDに換装し、旧HDDからお客様のアカウント等データを全て移行します。
交換した液晶ですが、以下の通り綺麗に縦線も消えました。
そしてストレージ交換のついで、OSのバージョンも最新のものに変えて欲しいというご要望でしたのでアップグレードも行いました。
まとめ
今回はノイズが入ってしまった液晶パネルの交換に加え、経年劣化が起きていたストレージをHDDからSSDに交換しOSを最新のものにアップグレードしました。
これにより見た目も動作もどちらも快適になってくれました。2017年モデルのiMacであればまだ最新のOSも入れられますので、これでもうしばらくはメインマシンとして活躍してくれると思います。
弊社ではメーカーのサポート有無に関係なく修理を行っておりますので、iMacの液晶割れやノイズなどでお困りの方は下記弊社までご相談くださいませ。
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