MacBook Pro (Retina,15-inch,Mid2015) の修理レポートとなります
東京都中野区にお住まいのお客様から、バッテリー交換が必要と右上に表示され、バッテリーが1%以上充電されなくなった。そしてその後は起動すらできなくなったので直して欲しい、ついでにスピーカーの音割れも見て欲しいというご相談をいただきました。
初期診断開始
今回は郵送ではなく直接弊社新宿ラボにお持ち込みいただきました。その場で本体の状態を口頭でヒアリングしつつ起動を試したところ、幸いバッテリーが少し残っており立ち上がってくれました。そのためその場で管理者権限を付与したテストアカウントを作っていただきました。
これにより弊社としてもお客様のデータにアクセスすることなく、かつ本体にログインした状態での動作検証ができますので、お客様のプライバシーを侵害することなくより詳細な診断を行うことができるようになります。
事前にバックアップを取っていただいた上でお送りいただくようお願いしております。また一部の症状に対する診断では、ログイン後の診断が必要になる場合がありますため、その際はテストユーザ作成のご協力をお願いしております。
という事で、テストユーザーを作っていただきましたので、そちらにて検証開始です。
早速ログインしてみたところバッテリーは今すぐ交換のサインが出ていました。あとトラックパッドについては使用できますが、なんとなく圧迫されているような気もします。
分解してみる
トラックパッドが内部から圧迫されているような感触があったのでボトムケースを外して内部を見てみたところ、バッテリーがパンパンに膨れ上がっていました。
これだけ膨れ上がっているとトラックパッドの圧迫だけでなく、筐体自体が変形してしまう恐れがあるので怖いですね。しかし充放電回数66回というのは少なすぎです。バッテリーの初期不良だったのかもしれません。
左スピーカーから音割れを確認
今回はバッテリー交換が主な依頼で、スピーカーについては見積もり次第で決めたいと言うご意向を伺っていました。と言いますのも普段からご使用はイヤホンが主で、あまりスピーカーで音を出すという事がないとの事で必要性をあまり感じていないというところがあったようです。
実際に音楽を鳴らしてみたところ、左にスピーカーから明らかな音割れがしています。本当は音楽を流す前のMacの起動音の時点で、ああ割れてるなというのがわかる感じでしたが、音楽を流しサウンド設定で左右のバランスを変えることで間違いなく左側が割れていることが確認できた次第です。
ちなみにお預かりしたMacBookProは2015年モデルという事で、残念ながらメーカーのサポートも終了しており、その関係でHDDやメモリなどの汎用パーツをのぞくとパーツ手配が難しくなってきます。今回のスピーカーについても残念ながら新品の手配は難しくリサイクル品への交換をご提案することになりました。
ただし動作に問題がない完動品だったため、むしろ新品よりも安くご提案できたことから、お客様も『それならついでにスピーカーも変えようかな』という気持ちになってくださったようで、バッテリーとスピーカー両方を交換することになりました。
交換作業完了
手配していたパーツが届いたので、丁寧に交換作業を行いました。
バッテリーは剥がしてみるとより膨張の凄さがわかります。
交換後のバッテリー完全充電時の容量9070mAh。充放電回数1回と表示されました。
ステイタスは正常。スピーカーの音割れもなしです。
まとめ
以上、今回はMacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2015)のバッテリーとスピーカー交換作業をご紹介しました。
2013年以降でしょうか、この頃からノート型のMacはバッテリー交換が非常に厄介になりました。昔は裏蓋ネジ外したら簡単に変えられたんですが今はほんと大変です。この仕様変更については色々理由があるんでしょうが、もはや素人には難しくなってしまいました。バッテリー替えるつもりが電源自体入らなくなってしまった、、、なんてご相談が弊社にもよく来るぐらいなので
侮れないんですよね。
ということで、お持ちのMacでバッテリー交換のサインがでましたらお早めに弊社までご相談ください。
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