MacBook Pro (15-inch, 2018) モデルの修理レポートです
〜 電源が入らなくなってしまった 〜
埼玉県さいたま市のお客様からMac修理のご依頼です。
新宿ラボへお持ち込みいただきました。
はじめにお客様はAppleStoreに修理依頼をしたそうですが、メイン基板であるロジックボードの交換修理が必要であると診断されたとのことでした。この機種は製品の構造上、ロジックボードを”交換”してしまうとデータも消失してしまいます。なんとかデータを保持したままMacを復旧させたいというご希望により弊社へ修理をご依頼いただきました。
初期診断
ご申告通り、液晶を開けても電源ボタンを押してもMacに反応はなし。どこかショートが発生している模様。早速裏蓋を開けて内部を確認していきます。表面には特に異常がありそうな箇所はなし、ロジックボードを外して裏面も隈なくチェックしていきます。
一部コンデンサーに腐食を確認
ロジックボードの裏面をチェックしたところ、一部コンデンサーに腐食を確認。その他に腐食箇所はなし。テスターでチェックをしたところ、やはりこの腐食コンデンサーの値が狂っており、関連するレールのコンポーネントにも影響を与えていました。ここがショートポイントです。ロジックボードのショート修復作業が必要となります。この診断結果と御見積をお伝えした上でご了承いただきましたので、修理を続行させていただきました。
腐食コンデンサーの交換により通電回復
回路図から適合するコンデンサーを判断し再はんだ。コンデンサーを交換したところ無事通電回復し、Macが元気に起動しました。もちろんトラブル前の状態にデータ環境も戻り、消失データは一切ございません。元通りに回復しました。お客様には今後ご利用にあたりTimeMachineによるデータの自動バックアップ方法などをご案内させていただきました。これにて無事修理完了です。
まとめ
今回のロジックボードは全体的に綺麗な状態でした。一部だけの腐食箇所が引き金となり、ショートが発生してパソコンは通電出来なくなってしまう場合がございます。2018年以降のMacBookProではデータを格納しているフラッシュストレージがロジックボードと一体になっているため、ロジックボード交換 = データ消失 となってしまいます。又、ロジックボードの交換修理では修理費用も高騰してしまう傾向にありますが、故障したロジックボード自体の修理が可能な場合、修理費用も比べて安価になります。弊社ではこのように故障したロジックボード自体の修理も承っております。電源が入らなくなってしまったMacの修理はロジックボードの修理にも実績のある弊社へぜひお任せください。
15393-001