MacBookPro(16-inch,2019)の修理レポートです
〜 ミルク入りのコーヒーをこぼしてしまった 〜
使用中にこぼしてそのまま電源が落ちてしまったそうで、急いで目視できる部分全ての液体を拭き取り3日以上そのまま乾かしたが結局電源は入らず。
データについてはバックアップとっていたが、何せ買ったばかりの本体なので直せるものなら直したいというご意向のもと弊社にご依頼いただきました。
初期診断開始
弊社到着後、早速診断開始。
ご申告通り確かにうんともすんとも言いません。通常使用でこの状態に陥ったのであればSMCなどリセットを試してみるところですが、今回は事前に液体混入があった事がハッキリしていましたので、下手に電源をいれるような事はしません。内部に液体が残っている状態での通電は出来るだけ避けたいからです。
そのため早速本体を分解して内部の状況を確認して見ることに。。。
すると主に二箇所の液体痕がありました。(写真)
これだけはっきりと腐食のようなものがあればわかりやすいですよね。
通常の液体混入の場合は、このあと基板洗浄作業を行う流れとなります。
今回もいつもの通り慎重かつ丁寧に腐食した部分を綺麗に取り除きました。
洗浄前と洗浄後の違いは下記の通り。いい感じに取り除けています。
基板洗浄では復旧せず
いつもならこれで『ジャーン!!』という軽快な起動音がして画面にはリンゴマークが表示されるはずなんですが、残念ながらうんともすんとも言わずのまま(涙)
どうやら洗浄作業だけでは問題部分の解決には至らなかったようです。
でもまだ諦めるわけにはいきません。そこで次なる手立てとして行ったのが本記事の見出し写真、そうハンダの登場です。
細かい部分は企業秘密でもありますので割愛しますが、テスターで腐食していた箇所を中心に異常がない部分を探った結果あきらかに数値がおかしい箇所(抵抗)があったので、こちらのハンダ付けし直したところ見事起動させることに成功しました。
少し見にくくて恐縮ですが、下記写真赤丸部分が該当箇所となります。
まとめ
今回はなかなかの強敵でした。現行モデルしかも買って数日ということプレッシャーもありましたが、なんとか無事に起動復旧させる事ができました。
基板洗浄もそうですが今回の半田付け作業は知識がないと逆に本体を壊してしまう恐れがありますので、経験のない方はご自身で行わずアーストへお任せください。