東京都世田谷区にお住まいのお客様から、『所有しているMacがACアダプターを繋いでいないと使えない、繋いでいても熱を持ち始めると電源が落ちる。それからスピーカーが音割れする』というご相談をいただきました。
初期診断開始
今回は郵送でのご依頼でしたが到着後早速診断を開始です。 まずは電源投入して様子を見ることにしたのですが、起動ボタン押したら激しく割れた起動音が聞こえてきました。これはスピーカーが割れてしまっている音です。バッテリーについては充放電回数210回と2015年モデルという事で考えますと、そこまで多くはありませんが、システムプロフィール上のステータスは修理サービス推奨でした。
バッテリーはその特性として適度に充放電を繰り返してあげるのが望ましいと言われています。印象的にあまり使っていないなら、バッテリー自体はまだまだ元気なのではと思うものですが、そういうわけでもないんですね。
バッテリーの残量の確認したところ1%となっていたので、ACアダプターをつないだまましばらく放置していたのですが、数分経過しても1%から増えず。どうやら充電自体が出来なくなっているようです。
機種にもよるのですが、バッテリーが付いていない(機能していない)Macは動きが遅くなる事が多いんですが、言われてみればこのMacも動作がもっさりしている印象です。そのためハードウェアの検査ツールを使ってテストしたところ、バッテリーに問題ありとの結果が出ました。
バッテリーが膨張していた
こうなればバッテリーが怪しいのは明白。ということで本体を分解し内部の状態を確認してみました。
この画像は正面から見ているので、わかりにくいかもしれませんが、バッテリーが明らかに膨張しています。バッテリーの膨張がひどくなるとトラックパッドが押せなくなったり、最悪の場合は本体の筐体が変形してしまったりするのですが、今回は幸いそこまでは行っていませんでした。それだけに問題に気付きにくかったのかもしれませんが。
目視でもわかるぐらい膨張が見られたため、上記検査結果ともあわせて十中八九バッテリー不良は確定ではありますが、念には念をで試しに検証用のバッテリーを仮付したところ、充電は問題なく出来るようになり動作もスムーズに。また同じくスピーカーを変えてみたところ、こちらも起動時の音割れは改善しました。
以上の結果から、今回は経年劣化によるバッテリーとスピーカーの故障と断定。お客様に検証結果の報告と共にお見積りをお伝えし、交換の了承をいただきました。
いざ交換作業
弊社ブログでも過去にバッテリー交換の記事は書いていますので、すでにご既知の情報かもしれませんが、RetinaモデルになってからのラップトップMacのバッテリー交換はなかなか面倒です。その中でも簡単に出来るものとそうでないものが世代やモデルによって微妙にあるんですが、この2015年のMBP15inchモデルは割と厄介な部類かもしれません。
バッテリーを本体から取り出すにはスピーカーを取らないといけない、スピーカーを取るにはロジックボードを外してからじゃないとダメ。と構造的な問題で微妙に段取りが厄介になっています。
アンテナ、冷却ファン、そしてロジックボード等を取り出し
スピーカーを取り出します。(画像は右側の2つが元々のスピーカー、左側のスピーカーが交換用の新品です)
バッテリーを外しました。
バッテリーは基板部分はロジックボードにネジで繋がっていますが、本体は強力な両面テープで固定されています。
丁寧にシールの残りを剥がし・・・
内部清掃した上で、交換用のバッテリーを取り付けました!
まとめ
交換が完了したら、本体を組み上げて動作検証です。
新しいバッテリーはシステムプロフィールをみたところ充放電回数一回、ステータスは正常で50%ほどチャージされていました。そしてスピーカーは起動音も綺麗になり、音楽再生も音割れなしで左右バランスも問題なし。交換前にバッテリーにエラーが検出されていたハードウェアのテストを再度行ったところ、今度は異常なしとの結果が出ました。
このあとは充放電のテストを行い、問題ない事が確認できたら修理完了です。
2015年モデルということで10年が経とうとしていますが、これでもうしばらくは元気に動いてくれるのではないかと思います。
メーカーに相談したら部品がないから修理できないと断られ、新しいのに買い変えろと言われた・・・というお話をよく聞きますが、こうやって問題部分をピンポイントで修理すればまだまだ使えます。同じような不具合を抱えて悩んでいらっしゃる方は、諦めずに一度弊社にご相談ください!
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