Appleの修理費15万円
愛知県江南市のお客様より、MacStudio (2022) A2615 モデルの修理をご依頼いただきました。
突然電源が入らなくなってしまったMacStudio。
お客様はまずはAppleに修理を依頼したそうですが、Mac内部に液体の痕跡が確認されたとのこと。
電源ユニットを交換したものの状態は回復しなかったとのことで、ロジックボード故障で15万円の修理見積だったそうです。
さすがに高額な修理見積であったためAppleでの修理はキャンセルし、弊社の修理レポートをご覧いただき修理をご依頼いただきました。
ご申告通り、確かに全面のパワーランプが点灯せず、全く電源が入らない状態でした。
液体の痕跡があるとのことなので、まずはMacStudioを分解して内部を確認していきます。
MacStudioの過去の修理実績
過去の修理レポートにおいて、同じく電源が入らないMacStudioの修理レポートをご紹介しました。
こちらは電源ユニットに液体腐食があり、電源ユニットが故障していました。
しかし、今回はすでにAppleで電源ユニットの交換をしても治らなかったとのこと。
ロジックボード故障の可能性が極めて高いため、ロジックボードを取り出すまで分解を進めていきます。
MacStudioの過去の修理レポートはこちらです。
MacStudioの分解の様子を詳細にご覧いただけますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
液体の痕跡無し
ロジックボードを取り外しました。
MacStudioは、ロジックボードを取り外すまでに内部のほぼすべてのパーツを取り外す必要があります。
昨今のMacのモデルの中でも、最も分解が困難なモデルなのではないでしょうか。
そして、驚愕の事実が判明しました。
なんと、このMacStudioの内部には液体の痕跡は一切ありませんでした。。。
考えられる要因として、電源ユニットとロジックボードのアースとなるパスバーというパーツが若干変色していました。
しかし、これはMac内部の熱によって発生した変色であり、この変色も故障の原因となるほどのものではありませんでした。
おそらくこのパスバーの変色をAppleは液体の痕跡と誤認してしまった可能性があるのかもしれません。。。
原因はコンデンサ故障
ロジックボードの検査を行ったところ、基板上の一部のコンデンサが故障していることを確認。
このMacStudioの電源が入らない本当の原因は、ロジックボード上のコンデンサ故障でした。
ショートポイントを検出したため、この故障コンデンサを交換しました。
データを保持したまま修理完了
組み上げて電源を入れたところ、パワーランプが点灯して無事起動回復しました!!
ログイン画面を確認。
診断プログラムによるハードウェアテストもすべてクリア。
修理完了です。
この度もデータをすべて保持したまま修理完了となりました。
MacStudioも修理可能です
価格面などから、他機種に比べるとMacStudio自体の出荷台数はそう多くはないと考えています。
このため、弊社にご相談いただく修理の中でもMacStudioはそう多くはありませんが、MacStudioの電源が入らない症状もロジックボード上のコンデンサ故障によって発生することが判明しました。
電源が入らないMacの修理は、アーストが最も得意とする修理です。
熟練の基板修復技術で、データを保持したまま故障したロジックボードを修理します。
電源が入らないMacの修理やロジックボードの修理は、是非アーストへお任せください!!
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