MacBookAir Mac修理レポート

【他社の誤診に注意】スリープ復帰後、トラックパッドが反応しない MacBookAir M1 修理

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トラックパッドやキーボードが反応しなくなる

東京都中野区のお客様より、MacBookAir M1 2020モデルの修理をご依頼いただきました。

症状としては、起動直後は問題なく使用できるものの、スリープから復帰させると必ずトラックパッドとキーボードが反応しなくなってしまうという症状でした。
動画の通り、『スリープからの復帰』がトリガーとなり、トラックパッドとキーボードが操作できなくなるという今回の不思議な症状。
操作できなくなったあとは仕方がないので、USB接続のマウスを使用する必要がありました。

他社では70,000円以上の修理見積だった

実は本件は、弊社にご依頼いただく前にすでに他社にて診断をしてもらったとのことでした。
他社の診断では、キーボードとトラックパッド、関連IOボードの交換、そしてロジックボードも修理する必要があるとの診断により、70,000円を超える修理見積だったそうです。
他社との連絡の行き違いや診断料などに疑念があり、セカンドオピニオンとして弊社にご依頼いただいたという経緯でした。
診断料に加え、詳細診断料というものがかなり高くついたそうです。
変わったルールで修理対応している業者さんがいるようです。
もちろん弊社では初期診断料はかかりません。

トラックパッドやキーボードは異常なし

診断の開始です。
症状として、まずはキーボードやトラックパッド、関連IOボード、IOケーブルの故障を考えます。
この診断の結果、キーボードやトラックパッド、関連IOボード、IOケーブルには異常がないことを確認しました。
こうなると原因は別にあるということになります。
お客様のロジックボードを診断用のトップケース(正常なキーボード、トラックパッド、関連IOボード、IOケーブルのセット)に仮付したところ、なんとそれでも症状が発生!!
このため、ロジックボードの不具合による症状であることが確定しました。
では、ロジックボードのどこが悪いのか?
ロジックボードの検査を行いました。

スリープ復帰後、基板回路の一部に電圧なし

ロジックボードを取り外し、テスターでスリープ復帰後の基板をチェックしたところ、トラックパッドやキーボードをアクティブにする回路に電圧が発生していないことを確認しました。
回路上の電圧を回復させるため、ロジックボードの修理が必要です。
診断結果をお客様にお伝えし、ご了承いただきましたので、ロジックボードを修理しました。

ワイヤーを使用して回路の一部を変更

問題のトラックパッドやキーボードをアクティブにする回路を修復します。
はんだとワイヤーを使用して回路の一部を変更し、別の回路からこの回路に電圧を借りてくる修理を実施しました。
画像のように5mmほどの長さで糸のように細いワイヤーを使用しました。
これにより、トラックパッドやキーボードをアクティブにする回路にスリープ復帰後も正常な電圧が発生するようになりました。

スリープ復帰後のトラックパッドとキーボードの動作が回復

ロジックボードの修理をして組み立てて動作確認。
動画の通り、無事スリープ復帰後のトラックパッドとキーボードの動作が回復しました!!
今回も無事修理完了です。

まとめ

セカンドオピニオンの修理依頼でしたが、今回も他社の修理見積よりも断然安価に修理完了となりました。
トラックパッドとキーボードが反応しなくなるという症状でしたが、今回のように原因はロジックボードに潜んでいるということもあります。
このような難しい症状の場合、他社では誤診となる場合があります。
Macの修理は長年の修理実績と経験、技術力のあるアーストへぜひお任せください。

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